大金を稼ぐヘッジファンドマネージャーをランキング化
大量の資金を運用し、年収数百億~数千億円も稼いでいるヘッジファンドマネージャー。その中でも超一流のヘッジファンドマネージャーは実際どれだけの年収を稼いでいるのかは気になりますよね。
そこで今回は世界のヘッジファンドマネージャーを年収別にランキング化、また運用資産別に見たヘッジファンドのランキングやおすすめの国内ヘッジファンドを一挙紹介していこうと思います!
ちなみに、気になるランキングには名だたるヘッジファンドマネージャーが続々とランクインしているので是非チェックしてみてくださいね。
ではまずヘッジファンドマネージャーの年収ランキングを紹介します。
ヘッジファンドマネージャーの年収ランキングを紹介!
平均年収約4億円といわれるヘッジファンドマネージャー。その中でも超一流ののヘッジファンドマネージャーの年収額が一体どれほどなのかについてランキング形式で紹介していきます。
最新のヘッジファンドマネージャー年収ランキング
では2016年Forbes誌より発表されたヘッジファンドマネージャーの年収ランキングはこちらになります。
順位 | ヘッジファンドマネージャー | ヘッジファンド名 | 年収(2016年) |
---|---|---|---|
1位 | ジェームズ・シモンズ | ルネサンス・テクノロジーズ | 15億ドル(約16億円) |
1位 | マイケル・プラット | ブルークレスト | 15億ドル(約16億円) |
3位 | レイ・ダリオ | ブリッジウォーター | 14億ドル(約15億円) |
4位 | デビッド・テッパー | アパルーサ・マネジメント | 7.5億ドル(約8億円) |
5位 | グリフィン | シタデル・インベストメント | 5億ドル(約5.5億円) |
驚愕の数字ですよね。1位のジェームズ・シモンズやマイケル・プラットは、2016年に約16億円を稼いでおり、ヘッジファンドマネージャーの平均年収の4倍に当たります。このように超一流のヘッジファンドマネージャーは大富豪ランキングにも名を連ねるほどの資産を持っています。
ではなぜヘッジファンドマネージャーはこれほど高給な職業なのでしょうか?その理由はこれから説明する彼らの「給与体制」になります。
彼らの収入は主に「残高手数料」と「成功報酬」の2つから成ります。残高手数料は「顧客から預かっている資産の2%分」のことを指し、また成功報酬は「運用成績が収益目標を上回った金額の20%」を指します。
仮に100億円運用するヘッジファンドマネージャーが、年率10%の収益目標のもとで最終的に30%のリターンを記録したとなると、
残高手数料:100億円×2% = 2億円
成功報酬:100億円×(30% – 10%)×20% = 4億円
を合計した6億円がヘッジファンドマネージャーの報酬となるわけです。
このような給料体系によりヘッジファンドマネージャーは高額な年収を獲得しているわけです。
では先ほどの年収ランキングトップ3のヘッジファンドマネージャーはどのような人物なのかを見ていきましょう。
ジェームズ・シモンズ
ジェームズ・シモンズはヘッジファンドマネージャーの年収ランキングに何度もランクインしている超優秀なヘッジファンドマネージャーです。彼は「投資を数学的に行った」ことから成功を収めています。
彼はハーバード大学で数学を教えていた経験を持つ「数学の天才」であり、経験や勘に頼ることが多かった投資判断を全て数学的に行おうとした先駆者です。事実、コンピュータであらゆるイベントを分析し、一定の法則を見つけ出したことが、彼の成功の最大の理由です。
このように数学的なアプローチを取り入れた先駆者であることからジェームズ・シモンズは、ヘッジファンドマネージャーの年収ランキングに何度も君臨しているというわけです。
マイケル・プラット
マイケル・プラットもジェームズ・シモンズ同様、2016年に15億円を稼いだヘッジファンドマネージャーです。彼の成功の理由は「徹底したリスク管理」があります。
高校から大学にかけて株式トレードで成功していた彼は「ブラックマンデー」時に50%ほどの損失を記録します。これを機に彼はリスク管理を徹底し、JPモルガンで債券デリバティブトレーダーを経たのちにヘッジファンドを興しています。
そして彼のヘッジファンドでは「損失は3%まで」というルールが設定されています。この厳しいリスク管理により2012年時点で運用資産は290億ドル近くまで増やし、それまでの12年間で5%以上の損失を記録したことがありません。
2017年1月~6月の運用成績も30%を記録しているマイケル・プラット。徹底したリスク管理によリ、彼はヘッジファンドマネージャーの報酬ランキングに名を連ねているというわけです。
レイ・ダリオ
ランキング3位のレイ・ダリオは世界最大のヘッジファンド「ブリッジウォーター」を率いる、超一流のヘッジファンドマネージャーです。彼は「真実を追求し、相関性を排除した運用」を行い、特に2008年のリーマンショック時に成功を収めています。
当時の彼は「政府や中央銀行は都合の良いことしか言わない」と考え、自ら真実を追求し「アメリカ経済が危機的状況にある」との真理に至りました。それ以降彼は「アメリカ経済と相関性のない市場・商品」に投資を行い、リーマンショック時にも12%の利益を出すことに成功しました。
このような運用スタイルにより現在も彼は成功を収めています。彼の運用会社でもこの「真実を追求する姿勢」は徹底されているようです。
以上、ヘッジファンドマネージャーの年収ランキングトップ3の方々についてでした。それぞれ成功の理由は全く違いますが、今後の資産運用ではとても参考になると思います。
ここまでヘッジファドマネージャーのランキングに注目してきましたが、次は運用資産別にみた世界のヘッジファンドランキングを紹介します。
運用資産別に世界のヘッジファンドを紹介!
運用会社を比較する1つの指標に「運用資産」があります。運用資産は顧客からの預かり資産額を表しており、金額が多いほど多くの投資家から信頼を得ているからです。では運用資産別のランキングを見ていきましょう。
運用資産別ヘッジファンドランキング
運用資産別にみた世界のヘッジファンドランキングはこちらになります。
順位 | ヘッジファンド | 所在地 | 運用資産 |
---|---|---|---|
1 | ブリッジウォーター・アソシエイツ | アメリカ | 1695億ドル(約18兆円) |
2 | AQRキャピタル・マネジメント | アメリカ | 649億ドル(約7兆円) |
3 | マン・インベストメンツ | イギリス | 500億ドル(約5.5兆円) |
4 | オクジフ・キャピタル | アメリカ | 472億ドル(約5兆円) |
5 | スタンダード・ライフ・インベストメンツ | イギリス | 353億ドル(約4兆円) |
ランキング1位のブリッジウォーターは、先ほど紹介したヘッジファンドマネージャー「レイ・ダリオ」氏が率いているヘッジファンドです。運用資産別に見ると2位以下のヘッジファンドとの差は歴然ですね。
その他にも5兆円前後の運用資産を抱えるヘッジファンドがランクインしています。やはり学問が発達しているアメリカやイギリスに拠点を置くヘッジファンドが多いですね。
ではこのランキングに名を連ねるヘッジファンドは実際どのような運用会社なのでしょうか?今回はランキングトップ3のヘッジファンドをそれぞれ紹介します。
世界的に評価の高いブリッジウォーター
ブリッジウォーターは米国コネチカット州に本社を構え、オフィスが森と小川に囲まれていることから「山荘」と呼ばれるほどです。彼らの特徴は主に
・顧客は大口の機関投資家が中心
・社員の多くはハーバードのMBAを取得している
・日本からも証券会社を通じて購入可能
であることです。
まずブリッジウォーターの顧客は大口の機関投資家を中心とする、世界でとても評価の高いヘッジファンドです。またブリッジウォーターを率いるレイ・ダリオ氏がハーバードビジネススクールで博士号を取得していることから、多くの社員がハーバードのMBAを持っています。
そして日本からもブリッジウォーターに投資出来るのが最大の特徴です。これはブリッジウォーターが投資助言を行う「リクソー投信」に投資を行うということであり、三菱UFJモルガンスタンレー証券を通じて購入することが出来ます。
このようにブリッジウォーターは世界的に評価されているヘッジファンドです。運用資産額も大きいため、大口の機関投資家から信頼されていることもわかりますね。
学問に精通するAQRキャピタル・マネジメント
続いて運用資産ランキング2位にランクインしているAQRキャピタル・マネジメントについてです。彼らの最大の特徴は「学問とのつながりが非常に強い」ことです。
彼らの始まりは元々、シカゴ大学の博士課程プログラムでの出会いがきっかけです。そのプログラムで出会ったAQRの創業者たちは学会で学んだことを適用するためにヘッジファンドを興したのです。
このようにAQRの始まりは博士課程にあることから、従業員の半数が高度な学位を取得しています。金融研究のサポートをしていることからも学問とのつながりの強さが分かりますよね。
商品先物を得意とするマンインベストメンツ
運用資産ランキング3位にランクインするマンインベストメンツは、イギリスに拠点を置くヘッジファンドでありますが、実は当初彼らは「農産品を扱う貿易会社」だったのです。
1970年に世界最大商社に発展した当時、彼らは商品の価格変動リスクをヘッジするために先物取引を使っていました。この経験からマンインベストメンツは金融事業に参入し、現在ではコンピュータプログラムを駆使した商品先物取引を通じて運用を行っています。
以上が運用資産別にみた世界のヘッジファンドランキングの紹介でした。上位トップ3にランクインするヘッジファンドは、それぞれ異なる特徴を持っていますが独自の収益獲得方法を持っていましたね。
それでは最後に国内のおすすめヘッジファンドランキングを紹介します。日本人のヘッジファンドマネージャーは少なく、日本を拠点とするヘッジファンドは数少ないですがヘッジファンド投資を始めるならまずは国内ヘッジファンドがおすすめです。
では国内ヘッジファンドのランキングを見ていきましょう!
おすすめの国内ヘッジファンドを紹介!
今回はリターン別にみた国内ヘッジファンドのランキングを紹介します。
リターン別国内ヘッジファンドランキング
過去3年(2014~2016年)のリターン別国内ヘッジファンドランキングはこちらです。
順位 | ヘッジファンド | 過去3年平均リターン |
---|---|---|
1 | スパークスアセットマネジメント | 16.23% |
2 | BMキャピタル | 15.23% |
税制が比較的厳しいことから日本に拠点を置くヘッジファンドは少ないですが、その中でも上記のヘッジファンドは大きなリターンを上げていますね。
ではこれらのヘッジファンドを1つずつ紹介していこうと思います。
独立系運用会社「スパークスアセットマネジメント」

国内ランキング1位は、「スパークスアセットマネジメント」です!
スパークスアセットマネジメントは阿部修平氏が創業した独立系運用会社です。彼は、ヘッジファンドマネージャーとして名高いジョージ・ソロス氏と共にクォンタムファンドで日本株の運用を担った経験があるほどの実績を持っています。
そして彼らは「バリュー投資」を基に、独自の調査・計算に基づいた理論価値と市場価値の差に注目して割安銘柄に投資する手法を取っています。この手法を通して過去3年で平均約16%のリターンを記録しているわけです。
このようにスパークスはヘッジファンドマネージャーとして実績のある社長のもと、日本株運用を得意としています。最近の日経平均の動向を踏まえると投資先としての魅力は高いと思われます。
エリート集団「BMキャピタル」

ランキング2位は「BMキャピタル」です。
このヘッジファンドは、東大卒や外資系金融機関出身者で構成されるいわば「エリート集団」。そのため彼らの運用実績は、
・過去に運用成績がマイナスになった回数はゼロ
・全ての年において年間利回り10%以上
・直近4年間で資産を2倍以上に増やす
となっています。ヘッジファンドの中でもこれほど安定的に大きなリターンを出している会社は数少ないです。
そしてBMキャピタルの社員の平均年齢は約30歳と聞いており、今後の運用にはさらに期待が持てそうですよね。ヘッジファンドへの投資先としては大変おすすめです。
以上が国内のヘッジファンドランキングについてでした。国内ヘッジファンドは今後の資産運用にぜひとも取り入れていきたいところです。
ではここまでの内容をまとめます。
ここまでのおさらい
今回はヘッジファンドマネージャーの年収ランキングや世界・国内それぞれのヘッジファンドランキングを紹介しました。ヘッジファンドマネージャーの年収ランキングは、
順位 | ヘッジファンドマネージャー | ヘッジファンド名 | 2016年の年収 |
---|---|---|---|
1位 | ジェームズ・シモンズ | ルネサンス・テクノロジーズ | 15億ドル(約16億円) |
1位 | マイケル・プラット | ブルークレスト | 15億ドル(約16億円) |
3位 | レイ・ダリオ | ブリッジウォーター | 14億ドル(約15億円) |
4位 | デビッド・テッパー | アパルーサ・マネジメント | 7.5億ドル(約8億円) |
5位 | グリフィン | シタデル・インベストメント | 5億ドル(約5.5億円) |
となっています。2017年のヘッジファンドマネージャーの年収ランキングも発表され次第、随時チェックしていきましょう。
そして世界の運用資産別ヘッジファンドランキングも紹介しました。1位のブリッジウォーターは超一流のヘッジファンドマネージャー「レイ・ダリオ」氏が率いるヘッジファンドであり、運用資産は約18兆円と2位以下を大きく突き放しています。今後の動向には注目が集まります。
さらに国内のヘッジファンドランキングについても紹介しました。1位の「スパークスアセットマネジメント」に在籍するヘッジファンドマネージャーの力量は文句なしです。今後の資産運用にはぜひとも取り入れていきたいところですね。
このように驚異的なリターンを記録しているヘッジファンドはとても魅力的な投資先ではありませんか?これからヘッジファンド投資を始めるのであれば、まず国内ヘッジファンドをおすすめします。
そしてヘッジファンドマネージャーの年収ランキングをはじめ、今後のヘッジファンド動向は随時チェックしていきましょう!
当サイトにはヘッジファンドの基本や投資先としておすすめの理由についてまとめた記事もありますので、是非チェックしてみてくださいね!