
しかしフロンティアキャピタルはネット上での情報量や投資家からの評判が少ない上に、あまり馴染みのないイランに投資をしていることから、実態が掴みにくいですよね。
そこで今回はフロンティアキャピタルの仕組みから運用実績、評判まで徹底調査しました!
目次
フロンティアキャピタル合同会社とは?
フロンティアキャピタル合同会社は2018年に設立された、比較的新しい国内のヘッジファンドです。
投資先は未開拓の新興国の株式市場。その中でもイランのテヘラン証券取引所上場株式への投資を軸にしています。
そんなフロンティアキャピタルは『成長の可能性を秘めた新興国投資を実現し、投資家の利益最大化を図る』を基本方針に、以下三つの投資理念を掲げています。
2.リスク管理の徹底
3.唯一無二の価値を提供する
フロンティアキャピタルが投資する新興国市場は参入者が少ないため、成功すれば大きなリターンを期待できます。しかしその反面、当然それなりのリスクも伴います。
そこでフロンティアキャピタルは投資理念「2.リスク管理の徹底」に基づき、未開拓市場にただ闇雲に投資するのではなく、徹底的にデータ分析を行い、リターンが見込めると踏んだ市場にのみ投資しています。
また、フロンティアキャピタルの強みはデータ分析に止まらず、現地の情報を第一情報として入手している点です。
情報の量と質が充分に整備されていない新興国では、情報の精度は低く、データ化も遅れています。
フロンティアキャピタルはこの弱点を払拭すべく、実際に調査員が現地に足を運び、最新の情報や経済状況を捉えることで、的確な投資の判断をしています。
そして宣言通り、フロンティアキャピタルは不安定な投資先にもかかわらず、しっかりと実績を残しています。
この辺りは後述で詳しく解説するので、そちらをご覧ください。
会社名 | フロンティアキャピタル合同会社 |
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英名 | Frontier Capital LLC |
所在地 | 東京都港区浜松町2-2-15-2F |
電話番号 | 03-6860-0755 |
メールアドレス | contact@frontiercapital.jp |
事業内容 | (1)金融商品取引法に基づく有価証券及びデリバティブ取引 (2)各種事業への投資 (3)有価証券の自己募集 (4)経営コンサルティング業務 (5)前各号に附帯する一切の業務 |
では続いてフロンティアキャピタルの投資の仕組みと投資対象について詳しく解説します。
イラン株に投資する理由とその仕組み
フロンティアキャピタルはイランのテヘラン証券取引所上場株式への投資を中心に、新興国投資をしています。
イラン株と聞いても馴染みがない方が大半ででしょう。それもイラン株に投資できるヘッジファンドは、国内で唯一フロンティアキャピタルだけなのです。
それではフロンティアキャピタルがなぜイラン株に投資をするのか?その理由とイラン株投資の仕組みまで解説します。
フロンティアキャピタルの仕組み
フロンティアキャピタルはドバイに拠点を置くブラッククローバーリミテッドを通じてイラン株に投資しています。
そもそもフロンティアキャピタルは日本国内の投資会社なので、イラン株に投資することができません。
これはアメリカ政府が外交・安全保障の点からイランとの取引規制を日本にも強く要請している背景があります。
もし日本に拠点を置く投資会社がイランの株式に投資している事が発覚した場合、違法行為とみなされて厳しい処罰が下されます。
よって、言うまでもなく日本国内でイラン株を取り扱う証券会社はありませんし、日本からイランへの入金や送金でさえできません。
となると「日本国内に拠点を置くフロンティアキャピタルは、法に反してイラン株投資をしているのでは?」と誤認されてしまうかもしれません。
ここで重要になるのがブラッククローバーの存在です。
フロンティアキャピタルはドバイに拠点を置くブラッククローバーに投資をし、ブラッククローバーがイラン株で資産を運用しています。
つまりフロンティアキャピタルが直接的にイラン株に投資をしているわけではなく、間接的に投資をしています。もちろん法にも触れていません。
すると次は「わざわざフロンティアキャピタルを介さなくても、ブラッククローバーが独自で顧客を集めて運用した方が効率的なのではないか?」という疑問が出てきます。
投資家からするとフロンティアキャピタルが仲介することで手数料が弾むので、どこか不利にも感じますよね。
しかしこの仕組みを採用する理由は、ブラッククローバーが単独で運営するには障壁があるからです。
ドバイに拠点を置くブラッククローバーは、日本から投資家を集めること自体に規制がかけられているので、集客が容易ではありません。
そこで集客部分はフロンティアキャピタル、運用部分はブラッククローバーという体制が確立したのです。
フロンティアキャピタルの仕組みをご理解いただけたところで、続いてフロンティアキャピタルが新興国の中でもなぜイラン株に投資をするのか、その理由に迫ります。
新興国のイランに投資する理由とは?
まずは新興国に着目している理由から解説します。新興国への投資には2つの大きなメリットがあります。
1つ目は飛躍的な成長率です。
21世紀に入り欧米を中心とする先進国の経済成長率が1-2%程度に滞ってきた一方で、アジア・中南米・アフリカなどの新興国は、リーマンショック時を受けた近年を除けば5-7%程度の成長力を維持してきました。
新型コロナウイルスの影響を受けた2020年、先進国のGDP-4.7%に対し新興国のGDPは-2.2%にとどまりました。
新興国経済はこのような不況でも先進国と比較して落ち込みが非常に少なく、不況が明けた後の成長可能性にも大きな期待が寄せられています。
(引用:国際通貨基金)
2つ目に、新興国の株価の安さがあります。
株価時価総額に占める新興国のシェアは28%に過ぎず、GDPのシェアと比較してもまだまだ割安です。
(引用:NISSAY ASSET MANAGEMENT)
もちろん株価が安い事にはそれなりに理由があります。乏しい内部留保と財務基盤の弱さ、国営企業よる不透明なガバナンス、上場に伴う情報公開を嫌う同族経営企業の存在、政府や党による経営への介入など、新興国市場の抱える課題は様々です。
しかしながら、わが国でもかつてはやくざまがいの総会屋、悪い経営情報をひたすら隠す経営者、仕手まがいの手法で利益を得る大手証券と数々の問題を抱えていました。
それでも関係者の努力で、マーケットは進歩してきたのです。
新興国のマーケットも課題を解消できれば、近い将来さらなる株価飛躍が期待できると言えるでしょう。
以上が新興国の全体的なトレンドですが、新興国といっても一様ではありません。
ではフロンティアキャピタルが新興国の中でもイラン株式に投資をする理由は何でしょうか?
新興国の中でもブラジル・南アフリカなど鉱物資源に頼っていた国は、資源価格の低迷もあって、かつての勢いはありません。
アフリカはまだまだインフラ整備が整っておらず、識字率の向上も課題です。情勢が不安定な国や独裁政権も多く、投資対象としてはリスクが高すぎます。
東アジア・東南アジア諸国の多くは、インフラ整備・教育水準の高さ・製造業の発展で所得水準も上がり、すでに成長スピードがスローダウンしつつあります。いわゆる「中所得国のワナ」です。
加えてこれらの諸国には、すでに投資マネーが大量に流れ込んでおり、大幅な株価の上昇は望めない状況です。
よって新興国市場は今後の伸びが期待できるとは言っても、すべての国に当てはまるわけではありません。
そんな中フロンティアキャピタルは未開拓地のイラン市場に早期から赴き、地道に銘柄を発掘しました。
今でこそ下落局面にあるイラン株ですが、イランの反米政権が転覆したり、イランにとって有利な状況が訪れれば、イランのポテンシャルは一挙に花開き、株式指数の高騰が容易に予想できますね。
そうと分かれば早速個人でイラン株式に挑戦しようと言いたいところですが、イランの株式を購入するには、イラン現地の銀行口座・証券口座を開設する必要があり、かなり難易度が高くなっています。
やはりイランの成長を享受するにはフロンティアキャピタルを通じた投資しか無いと言えるでしょう。
とは言え、実態のわからない投資ファンドへ投資するのは少し勇気がいると言えます。
そこでまだまだ情報が少ないフロンティアキャピタルではありますが、実績や評判を調べてみました。
フロンティアキャピタルの実績と評判
それでは実績と評判を調査し、フロンティアキャピタルは投資する価値のあるファンドなのか検証していきたいと思います。
まずが過去の実績からです。
過去の実績は極めて順調
社歴が浅いだけに運用実績はまだまだですが、設立初年度の2018年の四半期ですでにリヤル(イラン通貨)建てで16%のリターンをたたき出しています。
これは年利に換算して64%。例えば1,000万円投資していれば、1年間で1640万円にまで増えている計算になります。
ここまで高利回りの金融商品は滅多にないので非常に魅力的ですよね。
ただしここで注意していただきたいのが、この利回りはあくまでリヤル建ての数字だということです。
リヤルを円に換算する為替変動リスクは無視できません。
円に対するリヤルの価値が下がれば下がるほど、この利回りは低下していきます。よって必ずこの利回りの金額を期待できるとは限りませんし、為替は日々変動し、政治や経済状況などによって大きく変動します。
特に新興国はあらゆる面で基盤が整っていないので常に不安定で、一定以上の利回りを維持し続けることは困難です。
それでも年間利回り20%を超えるファンドは世界的にみてもかなり優良とされているので、20%付近が望めれば充分すぎる成績でしょう。
このあたりの詳細はフロンティアキャピタルの担当者に最新の状況をしっかりと聞くことをおすすめします。
ちなみにフロンティアキャピタルの実質的なオーナーは某外資系金融機関出身の人物で、2013年にはヘッジファンドを立ち上げ、バリュー株を中心とした運用で設立以来ずっとプラスのリターンを維持しています。
これは私の一意見ですが、そんな人物が立ち上げたフロンティアキャピタルだけに今後のリターンには十分期待が持てると踏んでいます。
では続いてフロンティアキャピタルの評判を見ていきましょう。
投資家からの口コミ・評判
SNSでフロンティアキャピタルに関する情報を収集した結果、投資家からの口コミ・評判はあまり見受けられませんでした。
要因として、設立からまだ数年しか経っていない事と集客方法が既存顧客からの紹介がほとんどであることが挙げられます。
フロンティアキャピタルって会社、イラン株投資に特化した2018年に設立されたプライベートファンドって触れ込みだけどHPみてもどこにも会社概要も代表社員名(合同会社らしい)も書いてなくて怪しすぎる。
— 吾唯知足(Zarathustra) (@dadoftaft) January 17, 2020
しかしフロンティアキャピタルに投資を考えている方からは、詐欺やポンジスキームを怪しむ声がちらほら。
上記のツイートにもあるように、合同会社のスキームは詐欺に用いられやすいため、不安を感じる方も多いようです。
しかし合同会社=詐欺/怪しいのレッテルを貼り、全ての合同会社スキームを採用する投資会社を敬遠する必要はありません。
合同会社は株式会社と異なり、厳しい規制が少なく会社の資金運用や経営などが自由に行えます。
この点、最近は特に外資企業の日本法人が合同会社スキームに注目しており、有名なApple社やアマゾン社なども合同会社を採用しています。
合同会社=詐欺/怪しいではなく、あくまでその会社の実態的な面を見て判断することが重要ですよ。
また投資をする際にネット上の情報だけに左右されることが一番危険です。
必ず投資前の面談で担当社員から投資会社の現状やスキームなど細部まで情報を聞き出してから、最終的にはご自身で判断するようにしましょう。
では続いて、フロンティアキャピタルの投資方法から解約方法をご紹介します。
投資方法と解約方法
フロンティアキャピタルの投資と解約方法は至ってシンプルで、複雑な作業は要求されません。
投資初心者の方でも投資から解約まで、丁寧なサポートのもと手続きすることができますよ。
ただし事前に確認しておくべき点がいくつかあるので、しっかり目を通すようにしてください。
投資方法
フロンティアキャピタルに問い合せることが、投資を始める第1ステップです。
フロンティアキャピタル公式HPのトップページにメールアドレスと電話番号が記載してあるので、そちらから面談予約をしましょう。
なお、面談はオンラインでも受け付けており、面談をしたからと言って必ず契約を結ぶ必要もないので、気軽に参加して大丈夫ですよ。
担当者との面談を通して、より詳しい運用状況や手数料に関する話など、気になる事をしっかり聞いておきましょう。
面談を終えてフロンティアキャピタルへ投資することになった場合は、契約書等の諸手続きを行い、指定口座に入金すると運用が開始されます。
注意点として、フロンティアキャピタルの運用開始日をきちんと把握しておきましょう。
フロンティアキャピタルは運用開始日を1,4,7,10月の1日に定めており、この運用開始前日までに振り込みが完了していれば翌日からでも運用できます。
ただし1日でも過ぎてしまった場合、次期からの運用となるので注意してください。
例えば1月1日が運用開始日にもかかわらず、1月1日当日に振り込みが完了した場合、運用は次期4月1日からになります。
せっかく投資を決め振り込みをしたにもかかわらず、3ヶ月間ものブランクが開くのは勿体無いので、期日には気をつけてください。
では続いては出金・解約方法についてです。
出金・解約方法
フロンティアキャピタルでは出金・解約の旨を担当者にメールまたは電話で伝えるだけで、出金・解約ができます。
ただしフロンティアキャピタルは3ヶ月のロックアップ期間を設けているので、出金・解約の時期が限られていることには注意しましょう。
解約時期は3,6,9,12月の末日です。そして出金・解約の申請が各決算日の60日前までと定められているので、こちらも要注意です。
例えば3月末日の決算日に出金したい場合はその60日前なので、約2ヶ月前の1月下旬までに申請が必要です。
ヘッジファンドは会社によって規定が細かく異なるので、この辺りも面談の際にきちんと確認しておくようにしましょう。
まとめ
今回はフロンティアキャピタルについて、仕組みや評判、投資方法などをまとめました。
フロンティアキャピタルの投資するイラン株はまだ注目を受けていないからこそ、今後の成長率に大きく期待できます。
また、新興国の経済発展に多少なりとも貢献できることを考慮すると尚更魅力的な投資かもしれません。
それでもやはり知名度が低い分、リスクもつきものですのでその辺りは事前にきちんと確認するようにしましょう。
またリスク分散として、新興国投資をポートフォリオに組み込み、他のヘッジファンドと並行して投資するのも一つの手ですよ。
なお当サイトではフロンティアキャピタル同様、日本国内のヘッジファンドをランキング形式で紹介しているので、ヘッジファンド投資に興味がある方はぜひ参考にしてください。