独立系資産運用会社周りの税金制度と確定申告の注意点

ヘッジファンド周りの税金制度と確定申告の注意点

ヘッジファンドに投資することには興味があってもどんな税金が課されるのか分からないと投資なんてできないと思います。

実はヘッジファンド投資においてこの税金問題はとても重要なのですが、ヘッジファンド関係の税金はとても複雑になっています。現に管理人が税理士事務所に勤務している知人に確認をしたところ、個別具体のケースで課される税金制度が変わるとのことでした。

税金関係のプロである税務署のスタッフが即答できないことからもヘッジファンド関連の税金制度が複雑なのかが分かるのではないでしょうか?

そこで当サイトの管理人は東京都の千代田区にある税務署に足を運び税務署の担当にヘッジファンド商品の税金制度について確認してみました

これから紹介する内容に目を通せばヘッジファンド関係の原則的な税金制度、例外ケースが分かります。また具体的な税金の申告方法についても触れておりますのでヘッジファンド周りの税金に関して税理士事務所のスタッフ並みに詳しくなれます。

売却益に課される税金額は何%なのか?

インターネットでヘッジファンド周りの税金について調べると色々な情報があります。様々な情報があるとどれを信じればよいか分からないので税務署の担当スタッフに聞いてみました。

するとヘッジファンド周りの税金制度は原則となるケースと例外となるケースがあるとのことでした。

つまり、ヘッジファンド周りの税金制度を抑えるのはまず最初に原則的な税率を押さえること。その上で原則的な税金制度が当てはまるケースかどうかを確認するのが一番外さない税金関係の確認方法になります。

そこでこれからはヘッジファンドの税金制度における原則的なケースと例外的なケースについて見ていこうと思います

基本的には源泉分離課税

まず最初に紹介するのはヘッジファンド関連の原則的な税金制度です。

この国内のヘッジファンド商品の基本的な税金制度は源泉分離課税となっているので税率は20.315%となっております。この源泉分離課税を採用しているヘッジファンドに1,000万円を投資し、500万円の利益が発生した場合の税額はこのようになっています。

500万円×0.20315で計算される101万5750円。

この20.315%という税率は不変ですので発生した利益が1,000万円であろうと1億円であろうと発生した利益の20.315%が税金になります。源泉分離課税は申告分離税なので自動で利益から税金が引かれるので確定申告が不要です。

例外ケースもある

ここまで原則的なヘッジファンドの税金制度に見てきたので次に特殊なケースについて見ていこうと思います。

一般的にはヘッジファンドは源泉分離課税を採用していますが、海外のヘッジファンドや国内の一部のファンドは源泉分離課税を採用していません。そういった源泉分離課税を採用していないヘッジファンドで発生した利益は配当所得になります。

このケースの場合、申告分離課税と違ってヘッジファンド以外の利益と合算した金額が税金額の計算の対象になります。要するに総所得が税金額の計算の対象になるのです

ちなみに総合課税の税率は申告分離税と違って総所得額に大きく変動します。総所得額に応じてどのように総合課税の税率が変わるのかをご理解いただくために総合課税における総所得額ごとの課税レートをまとめてみました。

総所得額 税率
0円~195万円 5%
195万円~330万円 10%
330万円~695万円 20%
695万円~900万円 23%
900万円~1,800万円 33%
1,800万円~4,000万円 40%
4,000万円超え 45%

ちなみにこの税率は、ヘッジファンド経由の利益を含めたその年度の総所得が決まり次第ご自身での申告が必要になります。この確定申告を通して税金を申告する手順につきましてはこれから紹介していこうと思います。

確定申告が必要な2種類のケースとは?

先ほども紹介しましたようにヘッジファンド関連の税金は原則的には申告分離税が適応されているので税金の申告が不要です。ただしです。

これから紹介する2つのケースにおいてはヘッジファンド関連で発生した損益の確定申告が求められます。

  1. 総合課税に該当するケース
  2. 損失が発生したケース(任意)

それぞれのケースにおける確定申告の申告手順について見ていこうと思います

総合課税に該当するケース

翌年度の住民税や所得税は個人の総所得に応じて変わります。

つまり発生する利益が配当所得という総合所得に分類される場合は、発生した利益額を税務署に申告する必要があります。この確定申告を通してヘッジファンドで発生した利益を申告する際の手順はこちらの通りです。

  • 税務署に足を運び確定申告用紙を手に入れる
  • 申告用紙に総合課税の対象になる金額を記入する
  • 医療費控除をはじめとした減額金額を記載する

1~3を記載して税務署に申告書類を提出すれば確定申告の手続きは完了します。ちなみに1~3の中で特に大切なのが2の項目である総合課税の対象になる所得を漏れなく記載することです。

ここで漏れがあると「脱税」という結果になるので該当所得をきちんと漏れなく記載することが求められます。税金の申告漏れを防ぐためにも「総合課税の対象になる申告科目」を一覧にしてみました

  • 利子所得
  • 給与所得
  • 配当所得
  • 不動産所得
  • 雑所得
  • 事業所得
  • 一時所得
  • 譲渡所得

ここで一覧にした項目を全て申告書類に記載し、その書類を税務署に提出することが確定申告の手順になります。

損失が発生したケース

ヘッジファンド利用時に税金の申告が求められる2つ目のケースはヘッジファンドに預けた資金が減ったタイミングで決済をしたときです。この減益に関しては税金の対象所得の減額につながるので申告する必要があります。

ちなみにこの減額の申告は総合課税だけでなく、申告分離税も該当になります。それぞれのケースにおけるヘッジファンドで発生した減額の申告方法について見ていこうと思います。

申告分離税が該当するケース

申告分離税が適応されるヘッジファンドを利用して減益が発生した場合は確定申告書の該当項目にこちらの記載を行います。

  • まずは申告書類を手に入れる
  • 一年間の全所得を書類に記載する
  • マイナス項目も2に記載する
  • 第3面に損益計算の対象になる金額を書く

この中で特にポイントになるのが4つ目の「マイナス項目を記載する」ことです。こちらに関しましては申告分離税の場合は確定申告書の3面の該当項目にマイナス金額を書くようにします。

これを行えば税金の対象になる課税所得からの減額にはなりませんが、ヘッジファンド以外の投資関係で発生した利益との相殺ができます。このヘッジファンド以外の投資科目との相殺は基本的には申告した年度から3年間該当するので将来のためにも行いたいですね。

総合課税が該当するケース

次に紹介するのは配当所得を採用しているヘッジファンドで減益が発生したケースです。このケースにおいて利用しているヘッジファンドが減益を発生した場合は配当所得の項目にマイナス金額を記載すればよいのです。

このマイナス金額を記載すれば総合所得からマイナス分が差し引かれるので総合課税の対象になる金額が少なくなります。この課税対象金額が少なくなると結果として発生した利益に課税される税率が下がることに繋がります。

このことをご理解いただくためにあらためて総合課税の税率についてまとめてみました。

総所得額 税率
0円~195万円 5%
195万円~330万円 10%
330万円~695万円 20%
695万円~900万円 23%
900万円~1,800万円 33%
1,800万円~4,000万円 40%
4,000万円超え 45%

この表を見るとあなたの総所得が950万円の場合では課税対象になる税率は33%なりますよね。その一方で仮に利用しているヘッジファンドで100万円の減益が発生して決済をすれば、その100万円は950万円から差し引かれます。

この場合、総所得は850万円になるので課税対象税率は950万円の時点の33%から23%にまで下がります。税率が下がって困ることは何一つないと思いますので配当所得を採用しているヘッジファンドで減額が発生すれば必ず申告をしたいですね。

ヘッジファンドに確認するのが一番

このコンテンツではここまでヘッジファンドに課される税率と税金の申告方法について見てきました。正直な話今回紹介してきたポイントの中で今のあなたが一番気になるのはヘッジファンドに投資するとどの程度の税金がかかるかだと思います。

そこでこのコンテンツの最後にヘッジファンド関連の税金制度の原則ケースと例外ケースについてまとめてみました。

原則ケース 20.315%

(申告分離税)

例外ケース 所得に応じる

(総合課税)

国内を拠点にしているヘッジファンドの7割は原則ケースである申告分離税を採用しています。しかし例外ケースに該当するヘッジファンドは少なくない以上、投資前には採用している税金額の課税方法を確認することをおすすめします。

各ヘッジファンドが採用している税金制度に関しては各ヘッジファンドの資料に記載されています。それに手元に資料がなくてもヘッジファンドに連絡をすれば電話口で教えてもらえるので気になりましたら連絡を取ってみるのが良いでしょう。

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1位 M&S 58.87%
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